歴 代 の セ ル シ オ

初代(10系) / 2代目(20系) / 3代目(30系,現行型)

初代(10系)セルシオ

前   期   型

■登場年月 1989(平成元)年10月

■グレード構成/車両本体価格
A仕様・・・455.0万円
B仕様・・・530.0万円
C仕様・・・550.0万円
C仕様Fパッケージ装着車・・・620.0万円

■主要諸元(C仕様)

寸 法 / 重 量
全長×全幅×全高 4995×1820×1400 mm
室内長×室内幅×室内高 2010×1515×1160 mm
ホイールベース 2815 mm
トレッド 前 1565 mm/後 1565 mm
最低地上高 140 mm
車両重量 1750 kg
エ ン ジ ン / 性 能
型式 1UZ−FE
種類 V型8気筒DOHC32バルブ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
総排気量 3968 cc
圧縮比 10.0
最高出力(ネット) 260ps/5400rpm
最大トルク 36.0kg-m/4600rpm
パワーウェイトレシオ 6.73 kg/ps
燃料消費率 7.1km/g
最小回転半径 5.5 m
動 力 伝 達 ・ 走 行 装 置
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 前後共通 ダブルウィッシュボーン式エアスプリング
ブレーキ 前後共通 ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前後共通 215/65R15 96H
トランスミッション 電子制御式2ウェイOD付4速オートマチック

■コメント
 昭和56年にトヨタから「ソアラ」という2ドア高級スペシャルティカーが登場したときもかなり衝撃的であったが、年号が平成になってからまたまたトヨタがすごいクルマを世に送り出した。「セルシオ」、それは当時の自動車評論家たちが絶賛し、一部からは世界一かも知れないという驚くべき評価を得たクルマだった。超高速走行時のハンドリングでは西ドイツなどの高級車には及ばなかったものの、日本国内で乗る分には素晴らしい諸性能で、世界中で歴史のある高級車たちが色あせて見えてしまうほどインパクトが強かった。
 それは、トヨタが多大な費用と時間をかけ、ほとんどすべてを一から作り本気になって開発した結果であるが、あまりにもコストがかかりすぎて、売れたところであまり儲からないクルマであるという噂もささやかれたものである。これほどのクルマが、外国製高級車よりもはるかに安い価格で購入できるということで、コストパフォーマンスもきわめて高かった。
 装備的にもよく考えられたあらゆるものが多数揃っていたし、スタイルもバランスがよく高級車らしいもので好感が持てた。空気抵抗係数は当時としては画期的な0.29で、V8-4000ccのエンジンとしては燃費も相当よかった。また、かなり巨大なボディながら、最小回転半径はクラウンなどと同等の5.5mに押さえられ、取り回しへの配慮も感じられた。なお、初代のB仕様はピエゾTEMSやフロントスポイラ-が標準装備され、若干スポーティなグレードとなっていた。
 
 1991(平成3)年1月には一部改良され、サイドドアビームが全車に標準装備されるなど、安全性能の向上が図られている。 


後   期   型

■登場年月 1992(平成4)年8月画像:初代後期型セルシオ

■グレード構成/車両本体価格
A仕様・・・480.0万円
B仕様・・・559.0万円
C仕様・・・579.0万円
C仕様Fパッケージ装着車・・・653.0万円

■主要諸元(C仕様)

寸 法 / 重 量
全長×全幅×全高 4995×1830×1410 mm
室内長×室内幅×室内高 2010×1515×1160 mm
ホイールベース 2815 mm
トレッド 前 1565 mm/後 1565 mm
最低地上高 150 mm
車両重量 1790 kg
エ ン ジ ン / 性 能
型式 1UZ−FE
種類 V型8気筒DOHC32バルブ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
総排気量 3968 cc
圧縮比 10.0
最高出力(ネット) 260ps/5400rpm
最大トルク 36.0kg-m/4600rpm
パワーウェイトレシオ 6.88 kg/ps
燃料消費率 7.2km/g
最小回転半径 5.5 m
動 力 伝 達 ・ 走 行 装 置
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 前後共通 ダブルウィッシュボーン式エアスプリング
ブレーキ 前後共通 ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前後共通 225/60R16 98H
トランスミッション 電子制御式2ウェイOD付4速オートマチック(ECT−i)

■コメント
 セルシオ初のマイナーチェンジだが、外観上はほとんど変わっていない。フロントグリル縦方向の区切り幅がやや異なることと、リヤではハイマウントストップランプの大型化や、「CELSIOR」エンブレム左側にあったやや小さな「TOYOTA」エンブレムの廃止程度である。最大の変化は、タイヤサイズがひと回り大きくなったことにより変更されたアルミホイールの形状だろう。それに伴いブレーキも大径化され、全高は10mm高くなった。また、サイドプロテクトパネルが大型のものとなり、全幅も10mm広くなっている。
 装備としては、GPSボイスナビゲーションシステム付きエレクトロマルチビジョンがC仕様にオプションで装着できるようになり、シフトレバーをリバースに入れると助手席側ミラーが自動で下を向く「リバース連動ドアミラー」もB・C仕様に標準装備されるようになった。前期型で評判がよくなかったシートも改良されたようである。 

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2代目(20系)セルシオ

前   期   型

画像:2代目前期型セルシオ

■登場年月 1994(平成6)年10月

■グレード構成/車両本体価格
A仕様・・・510.0万円
B仕様・・・560.0万円
C仕様・・・584.0万円
C仕様Fパッケージ装着車・・・654.0万円

■主要諸元(C仕様)

寸 法 / 重 量
全長×全幅×全高 4995×1830×1415 mm
室内長×室内幅×室内高 2095×1540×1180 mm
ホイールベース 2850 mm
トレッド 前 1575 mm/後 1575 mm
最低地上高 135 mm
車両重量 1680 kg
エ ン ジ ン / 性 能
型式 1UZ−FE
種類 V型8気筒DOHC32バルブ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
総排気量 3968 cc
圧縮比 10.4
最高出力(ネット) 265ps/5400rpm
最大トルク 37.0kg-m/4600rpm
パワーウェイトレシオ 6.34 kg/ps
燃料消費率 8.0km/g
最小回転半径 5.3 m
動 力 伝 達 ・ 走 行 装 置
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 前後共通 ダブルウィッシュボーン式エアスプリング
ブレーキ 前後共通 ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前後共通 225/60R16 98H
トランスミッション 電子制御式2ウェイOD付4速オートマチック(ECT−i)

■コメント
 セルシオ初のフルモデルチェンジだが、エクステリアのデザインは初代のイメージがそのまま引き継がれている。全体に丸みが多かった初代に比べ、ボディの各所に若干の角を感じさせるスタイルとなり、それによって運転席からボディ前後の先端が確認しやすく見切りがよくなった。その反面、初代で感じられたバランスのよさは若干失われてしまい、とくにリヤがスパッと切り落とされ、平面となってしまったデザインにはやや抵抗を感じたものである。
 2代目セルシオのすごいところは、何といっても軽量化である。100kg以上の軽量化に成功しており、それによって燃費も大幅に向上している。また、エンジンのスペックはわずかに向上したに過ぎないが、軽量化により実際の走りは初代よりも数値以上に優れていたと思われる。ボディサイズを変えずにホイールベースを広げ、室内スペースを拡大した点も見逃せない。空気抵抗係数は0.28へ、最小回転半径はこんな大きなクルマながら5.3mへとそれぞれ小さくなり、それなりに力の入ったフルモデルチェンジであることを感じさせる内容ではあった
 装備的には、助手席エアバックが全車に標準装備となったほか、エアコンに左右独立温度調節機能が追加された。また、ATのシフトレバーがベンツのようなゲート式となっている。
 このように、正常進化を遂げた2代目セルシオであるが、他の国産車に比較すれば相変わらず相当なコストがかけられているものの、生産性の向上のためそれは初代セルシオほどではなく、バブル崩壊後ということもあってかなり低コストで作れるクルマになったという話も耳にしたことがある。それは装備にも感じられ、2名分のドライビングポジションを記憶できるメモリー機能や助手席肩口パワーシートコントロールスイッチなど、高級車として不可欠?と思われる装備が消滅してしまったのはいただけない。
 
 1996(平成8)年8月には一部改良され、それら運転席のメモリー機能や助手席肩口のスイッチがさっそく復活している。また、安全装備としてGOAボディーやサイドエアバックが全車に採用となった。そのほか、ややスポーティな位置付けのA仕様eRバージョン(535.0万円)/B仕様eRバージョン(580.0万円)が新設定されている。


後   期   型

画像:2代目後期型セルシオ

■登場年月 1997(平成9)年7月

■グレード構成/車両本体価格
A仕様・・・525.0万円
A仕様eRバージョン・・・545.0万円
B仕様・・・576.0万円
B仕様eRバージョン・・・588.0万円
C仕様・・・598.0万円
C仕様Fパッケージ装着車・・・670.0万円

■主要諸元(C仕様)

寸 法 / 重 量
全長×全幅×全高 4995×1830×1415 mm
室内長×室内幅×室内高 2095×1540×1180 mm
ホイールベース 2850 mm
トレッド 前 1575 mm/後 1575 mm
最低地上高 135 mm
車両重量 1770 kg
エ ン ジ ン / 性 能
型式 1UZ−FE
種類 V型8気筒DOHC32バルブ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
総排気量 3968 cc
圧縮比 10.5
最高出力(ネット) 280ps/6000rpm
最大トルク 41.0kg-m/4000rpm
パワーウェイトレシオ 6.32 kg/ps
燃料消費率 8.2km/g
最小回転半径 5.3 m
動 力 伝 達 ・ 走 行 装 置
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 前後共通 ダブルウィッシュボーン式エアスプリング
ブレーキ 前後共通 ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前後共通 225/60R16 98H
トランスミッション スーパーインテリジェント5速オートマチック(5 Super ECT)

■コメント
 2代目セルシオのマイナーチェンジは、かなりビックなものとなった。外観では、フロントのヘッドライトとグリルが分離され、初代から2代目へ変わったとき以上の差が感じられる。リヤはコンビネーションランプがやや大型化され、アルミホイールの形状も変更となり、全体的に前期型よりも精悍なイメージとなった。ヘッドライトはロービームに限りディスチャージタイプとなっている。 エンジンは、可変バルブタイミングの新採用により、馬力・トルクともに大幅に向上した。また、ATも5速である新開発の「5 Super ECT」に変わり、より質の高い走りが可能になった。
 装備面では、メーター内に各種情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイの追加や、全ドアにワンタッチ式パワーウインドゥの採用、後席中央に格納できるタイプのヘッドレスト設置などである。また、マルチビジョンのモニターが7インチのワイドタイプになったほか、オーディオにはDSPが採用されている。安全面では車両の横滑りを防ぐVSCやブレーキアシストが新たに採用され、エンジンイモビライザーやカーアラームなどセキュリティー面も強化された。なお、前期型でかなり軽量化が図られた車両重量は、装備の充実や安全性の向上などのため初代のレベルになってしまったが、優れたエンジン・ATの採用により燃費はよくなっている。
 このように、とてもマイナーチェンジとは思えないビックな変更となった。
 
 1998(平成10)年8月には一部改良され、ボイスナビゲーションがCDからDVDタイプになったほか、雨滴感知ワイパーが新採用されている。また、助手席のみ対応だったリバース連動ドアミラーが運転席にも対応できるようになった。

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3代目(30系,現行型)セルシオ

前   期   型

画像:3代目前期型セルシオ

■登場年月 2000(平成12)年8月

■グレード構成/車両本体価格
A仕様・・・540.0万円
A仕様eRバージョン・・・565.0万円
B仕様・・・590.0万円
B仕様eRバージョン・・・600.0万円
C仕様・・・615.0万円
C仕様インテリアセレクション・・・665.0万円
C仕様Fパッケージ・・・695.0万円
C仕様Fパッケージ インテリアセレクション・・・730.0万円

■主要諸元(C仕様)

寸 法 / 重 量
全長×全幅×全高 4995×1830×1470 mm
室内長×室内幅×室内高 2080×1535×1210 mm
ホイールベース 2925 mm
トレッド 前 1575 mm/後 1575 mm
最低地上高 150 mm
車両重量 1800 kg
エ ン ジ ン / 性 能
型式 3UZ−FE
種類 V型8気筒DOHC32バルブ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
総排気量 4292 cc
圧縮比 10.5
最高出力(ネット) 280ps/5600rpm
最大トルク 43.8kg-m/3400rpm
パワーウェイトレシオ 6.43 kg/ps
燃料消費率 8.2km/g
最小回転半径 5.2 m
動 力 伝 達 ・ 走 行 装 置
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 前後共通 ダブルウィッシュボーン式エアスプリング
ブレーキ 前後共通 ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前後共通 225/60R16 98H
トランスミッション スーパーインテリジェント5速オートマチック(5 Super ECT)

■コメント詳細は別ページをご覧ください
 2000(平成12)年8月、セルシオが2回目のフルモデルチェンジを迎えて3代目となった。その内容は、初代からあまり離れることができなかった2代目のときに比べ、力の入った大掛かりなモデルチェンジであることが感じられるものであった。
 エンジンは、排気量が300ccアップして4300ccとなり、馬力はそのままにトルクをアップさせて性能を向上させている。走る・曲がる・止るの基本性能により磨きがかかり、とくに高速時のハンドリングが高められた。超-低排出ガス車への認定や、トルクアップによる低燃費の実現など、環境にも配慮されている。空気抵抗係数は、C仕様に限り0.25と世界トップクラスの数値となり、とくに高速走行時の燃費も改善された。最小回転半径は、ホイールベースが延長されたにもかかわらず5.2mと逆に小さくなっている。
 エクステリアは初代からのセルシオらしいイメージを残しつつも、とくにフロントマスクはヘッドライトの形状が大きく変えられ、中央のグリルをヘッドライトよりも大きく前へ出すことにより、個性的なイメージとなっている。2代目までは、ボディカラーが基本的にツートーンのトーニングカラーであったが、全色モノトーンのみとなっている。全長や全幅は変わっていないが、車高がかなり高くなったため、先代までよりも若干大きく立派に見える外観となった。ドアの形状はプレスドアをやめ、ドアハンドルもグリップタイプのものとなっている。
 室内は、車高を高めたこととホイールベースが大幅に延長されたことにより、着座位置が高くなったと同時にかなり広々とした印象になった。先代の後期型で相当な充実が図られたため、装備的には大きな変化はないが、強いてあげるならば、全ドアとトランクリッドにイージークローザーが新設されたことや、カーテンシールドエアバックが装備されたことなどである。オプションでは、スマートキーやETC自動料金収受システム、ヘルプネット緊急通報システム、マークレビンソンサウンドシステムなどが目新しい。
 C仕様とC仕様Fパッケージには、ムーンルーフやセミアニリン本革シートなど、かなりの豪華装備を誇る「インテリアセレクション」が新設定されている。
 もはや初代登場時ほどの衝撃は感じられないものの、3代目セルシオはトヨタの惜しみない技術力と開発費が投入されたことがよくわかり、ほぼすべての面にわたって世界トップレベルのクルマへと進化を果たした。
 
 2001(平成13)年8月には一部改良され、9スピーカーや電動リヤサンシェードの標準装備グレード拡大と、一部ボディカラーの廃止・新設などが行なわれている。 


後   期   型

画像:3代目後期型セルシオ

■登場年月 2003(平成15)年8月4日

■グレード構成/車両本体価格
A仕様・・・565.0万円
eR仕様・・・620.0万円
C仕様・・・635.0万円
C仕様インテリアセレクション・・・687.0万円
C仕様Fパッケージ・・・712.0万円
C仕様Fパッケージ インテリアセレクション・・・750.0万円

■主要諸元(C仕様)※赤文字は変更箇所

寸 法 / 重 量
全長×全幅×全高 5015×1830×1470 mm
室内長×室内幅×室内高 2080×1535×1210 mm
ホイールベース 2925 mm
トレッド 前 1575 mm/後 1575 mm
最低地上高 150 mm
車両重量 1820 kg
エ ン ジ ン / 性 能
型式 3UZ−FE
種類 V型8気筒DOHC32バルブ
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
総排気量 4292 cc
圧縮比 10.5
最高出力(ネット) 280ps/5600rpm
最大トルク 43.8kg-m/3400rpm
パワーウェイトレシオ 6.50 kg/ps
燃料消費率 8.9km/g
最小回転半径 5.2 m
動 力 伝 達 ・ 走 行 装 置
ステアリング パワーアシスト付きラック&ピニオン
サスペンション 前後共通 ダブルウィッシュボーン式エアスプリング
ブレーキ 前後共通 ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前後共通 225/55R17 95W
トランスミッション スーパーインテリジェント6速オートマチック(6 Super ECT)

■コメント
 3代目セルシオのマイナーチェンジは、前期型登場後からほぼ3年後に予定通り行われた。
 まずはエクステリアのデザインであるが、フロント部ではヘッドライトやフロントグリルの形状が変更され、精悍なイメージとなった。真横から見ると非常に鋭い顔つきとなり、昭和56年にマイナーチェンジされた110系クラウンの後期型を彷彿させる手法である。リヤについては、コンビネーションランプが2代目のマイナーチェンジのときとは逆にやや小型化され、軽快な印象となっている。また、前期型ではあえて隠されているのではないかとさえ思えた排気管がしっかりとその存在を主張するようになり、SSとしてはこの方がカッコいいと思う。そのほか、タイヤのサイズやアルミホイールの形状も変更され、後期型のエクステリア全般に言えるのは、前期型に比べスポーティで若々しいイメージが強調されたということである。なお、ボディサイズは全長のみが変更され、セルシオ史上はじめて5mを超えることとなった。
 グレード構成についてはB仕様が廃止され、C仕様と同じ装備内容のエアサスレス車が選択できなくなった。その代わりA仕様の装備内容が若干よくなり、C仕様とそれほど差がなくなっている。また、前期型まではオプション装着車という位置付けだった人気のeRバージョンは、eR仕様という一つのグレードとして独立し、これまではA仕様とB仕様それぞれにeRバージョンが設定されていたが、後期型ではeR仕様ワングレードのみとった。なお、C仕様のインテリアセレクションやFパッケージはこれまで通り設定されている。
 装備面では、衝突を早めに判断してブレーキだけでなくシートベルトやサスペンションまでをもコントロールする、レーダー式の「プリクラッシュセーフティーシステム」や、ハンドルの舵角や車速に応じてヘッドライトを自動で左右に動かす「インテリジェントAFS」、膝などの下肢への衝撃を軽減する「ニーエアバック」の新採用など、安全装備のより一層の充実が目立っている。安全装備以外では、全車にオプションの「DVDボイスナビゲーション付EMV」がG-BOOK対応になったり、前期型ではA仕様を除く全車にオプションだった「スマートキーシステム」がA仕様以外に標準装備となったりしている。意外だったのは、前期型ではeRバージョンに標準だった「プライバシーガラス」の全車標準装備化である。プライバシーガラスと言っても、セルシオの場合はやや濃色のグリーンガラスになるだけで、濃いスモーク系のようにガラが悪くなるような印象はないものの、これはちょっとやりすぎか?ややスポーティな位置付けのeR仕様には標準でもいいと思うが、セルシオというクルマの性格上、それ以外のグレードには前期型同様オプションでよかったのではないだろうか。
 エンジンは形式やスペックなど前期型の3UZ−FEとまったく変わりないが、ATが6段変速の
「6 Super ECT」となり、それにより燃費が大幅に向上したほか、加速性能も若干よくなっているようである。また、ATのシフトレバーがシーケンシャルシフトマチックとなり、変速のマニュアル操作が容易となった。なお、前述したタイヤサイズ変更についての詳細であるが、eR系が17→18インチへ、それ以外のグレードは16→17インチへアップされている。ボディカラーについては、前期型ではメーカーオプション色の設定がなかったが、後期型になって「プレミアムシルバー」がオプション色として追加されたほか、それ以外の標準ボディ色についても廃止や新色の追加など、若干の変更が見られる。
 このように、3代目30系セルシオのマイナーチェンジは予想以上の大掛かりな内容となっており、日本を代表し、世界的にもトップレベルの高級車としてふさわしい進化を遂げたと言えるだろう。

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